SPXLの金利コストとは│レバレッジETFの隠れコストを考察する(その1)

投稿日:2019年6月22日 更新日:

ゆう(@yu_kabu_life)です。

今回は、レバレッジETFの"隠れコスト"とも言うべき"金利コスト"について検証しましたので報告したいと思います。

ご存じの方もいらっしゃると思いますが、これまで数々の米国株ブログや投資家から、SPXLに代表されるレバレッジETFには金利コストが存在するのではないかという懸念が示されてきました。

それも年間数パーセントもの大きな下方乖離、しかも金利変動に伴って下方乖離が拡大する恐れがあるというものです。

しかし、よくよく考えてみれば仮にそれほど巨大なコストがあるとしたら大問題ですよね。

例えばSPXLでみると、公式に発表されている経費が1%程度なのですから、隠しコストが数パーセントもあったら、もはや隠しコストでも何でもなく全然隠せてません。

経費率5%などと表記して然るべきです。

もちろん投信に隠れコストがあることは認識していますけれど、単位が違います。それが数パーセントとなると話が変わってきます。

仮に本当だとすれば、とんでもない詐欺まがいの金融商品なのではないでしょうか。

「どうにも腑に落ちない」「そんな巨額の隠れコストは実在しないのではないか」

そんな思いがあって、いつか真偽のほどを自分でも確かめなければと思っていました。

【SPXL】レバレッジETFの金利コスト問題

この金利コストを嫌気してSPXLへの投資を手控えた人も少なからずいると思います。実際に金利コストを嫌気してSPXLを嫌煙しているブロガーを見たこともありました。

金利コスト問題

・金利コストによってリターンが年間数%押し下げられている

・金利上昇局面では、より一層リターンが押し下げられる危険性がある

ところが、自分で検証してみたところ、これまでの議論とは全く別の結論にたどり着いてしまいました。

そこで、いったん速報レベルで分かったことを報告したいと思います。

といいますのも、これまで数々の頭脳明晰な投資家によって分析や議論が重ねられてきた問題だと認識していますので、一人だけ違うことを言っている僕がバカなだけかもしれません。

しかし、僕には隠れコストの問題があるようにはどうしても思えないのです。

自分の検証方法の、どこに問題があるか分かりません。

ですので、検証に使ったデータをダウンロードできるように公開しますので、誤りがありましたら是非ご指摘のほどお願いしたい次第です。

金利コスト問題の概念については、僕が説明するよりも非常にわかりやすく解説してくださっている記事をご紹介させていただきます。

Dr.Kernelさんのブログ「Dr.Kernelの見た世界」は、当ブログでも何回か紹介させていただいておりまして、深い洞察力と高度な分析はいつも参考にさせていただいております。

さて、僕は今回SPXLの比較対象として「S&P500」に加えて「IVV」も検証しました。

SPXLと比較対象との乖離の内訳は、以下の3つに分解して考えることができます。

1.レバレッジを3倍かけたことによる乖離

2.経費・隠れコストによる乖離

3.トラッキングエラーによる乖離

1.については、S&P500の前日比に3.0倍を乗じると、経費・隠れコスト・トラッキングエラーが全くない純粋な3倍レバレッジの理論値が算出できます。

この理論値と、実際のSPXL株価の乖離がどれほどあるかということが焦点になります。そしてその乖離幅の内訳が、2~3になるわけですね。

図1は2010年~2019年までの株価データで検証した結果です。それぞれの理論値とSPXLの年初来リターンが、どの程度乖離しているかを示しています。

(図1)SPXLと理論値の年初来リターン乖離

メモ

②S&P500x3倍:S&P500の日々の値動きに3倍を乗じた理論値

④IVV(調整前)x3:配当および分割を含まない調整前のIVV株価の日々の値動きに3倍を乗じた理論値

⑥IVV(調整後)x3:配当および分割を含む調整後のIVV株価の日々の値動きに3倍を乗じた理論値

検証結果

・隠れコスト(金利コスト含む)によってリターンが押し下げられているようには見えない

・むしろリターンがプラスに上方乖離していることの方が問題


②S&P500x3倍、④IVV(調整前)x3

ご覧いただいたとおり「②S&P500x3倍」との比較では上方乖離している年のほうが圧倒的に多いです。計測期間の合計は+28.20%もの上方乖離が発生していました。

経費が約1%引かれていますから、その分を考慮すると全期間合計して+9~+10%ほどプラスになりますので、+38%前後も上方乖離している計算になります。

これでは、なぜこれほどプラスに上方乖離しているのかということの方が問題になってきます。

「④IVV(調整前)x3」との比較でも同じような結果でした。合計で+27%以上も上方乖離しています。


⑥IVV(調整後)x3

そして「⑥IVV(調整後)x3」との比較を見てみると、毎年かなり大きく下方乖離していることが分かります。

ですが、SPXLは(配当を含まない)時価総額加重平均指数であるS&P500の日々の値動きに対して3倍になるように設計されています。

SPXL自体も稀に配当を出していますので、SPXL内部で勝手に配当再投資しているということはないはずです。

つまりSPXLの比較対象としては、額面通り連動先のS&P500と比較すべきであって、配当を含むIVV(調整後)と比較してはいけないのではないでしょうか。

もしかすると配当を含むインデックスと比較した場合のマイナス乖離が金利コストの議論になっているのではないでしょうか。

それとも配当含むインデックスと比較しなければならない理由があるのでしょうか?僕の考え方が間違っていますか?


今回検証に使ったデータは以下のボタンからダウンロードしていただけます。

こちらのデータは見やすいようにグループ化してありますので、左上の「2」のボタンを押せば非表示となっている行を開くことができます。

僕の考え方や検証方法に間違っている部分がありましたら、ご指摘いただけますと幸いです。

僕が間違っていないとしたら、逆に大きく上方乖離している原因が気になりますね。

ご意見・ご指摘いただけると助かります

こんな記事も書いてます。

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