ゆう(@yu_kabu_life)です。
「家計の年間収支なんて分からないけど?」「将来に備えたいけど何から始めれば良いの?」「FPに相談してみようかな」←こんな人に参考になる記事です。
こちらは「FPにライフプランの相談したことがない」「家計の年間収支表を作成したことがない」「ライフプラン表(キャッシュフロー表)を作成したことがない」という方に向けたページです。
今回はライフプランを考える第一歩となる「家計の年間収支」についてお伝えしていきます。初めての方にも作成しやすいように年間収支表テンプレートも用意しました。
ぜひこの機会にしっかりと年間収支を把握してみてください。
それでは、以下ご覧ください。
家計の年間収支を確認するメリット
ご自分の家計の年間収支を把握されているでしょうか?
生活の基本として家計簿をつけることの重要性は様々なところで語られていますので、日々の収支管理、月々の収支チェックをされている家庭は意外と多いものです。
しかし、どうしても日々の生活に追われながらの作業になりますので、年間収支の管理まで手が回らないものです。
「今月は何とかやりくりして2万円貯金しよう」といった目先のことを頑張っていくことも重要ではありますけれど、今を頑張ることの積み重ねだけでは目的地に辿りつけるか分かりません。
例えば、マラソンでも10kmを40分で走ろうと思ったらペース配分を考えないといけません。同じように、資産形成も年間収支の目標を決めなければ月々のペース配分もできません。
そのためには、まず現状の年間収支を把握することが必要です。
そして、年間収支表の作成こそがライフプラン表を作成する第一歩となります。
年間収支表は1年間の収支と資産増減をまとめたものであるのに対して、ライフプラン表は30年や50年などの未来に渡って年間収支計画を立てるイメージをしていただければ良いと思います。
ライフプランが無いという状態は、例えて言うなら地図の無い荒野を目的地も分からず歩き続けるようなものです。
かくいう僕も若い頃は家計簿もつけていませんでしたし、年間収支も当然把握していませんでした。若さゆえに何の根拠もなく「頑張って働いていれば何とかなるはず」と妄信しながらも、将来お金が足りるのか漠然とした不安を抱えていたものです。
年間収支表とライフプラン表を作成することで、漠然とした不安が具体化して対策を講じることが可能になります。ぜひこの機会に年間収支をチェックされることをお勧めします。絶対に将来のためになるはずです。
ライフプランの必要性については以下の記事も併せてご覧ください。
年間収支表テンプレート無料ダウンロード(エクセル)
下のボタンから年間収支表テンプレートをダウンロードしていただけます。
テンプレートはExcelで作成しています。どなたでも扱いやすいように関数やマクロなどといったものは入れないようにシンプルな作りにしています。
ちなみに、よくある「必要項目を入力してボタンを押すだけでライフプランをシミュレーションできるサイト」は、あまり意味が無いのでお勧めしません。自分の年間収支表やライフプラン表は、自分の手で育てていくものだからです。
当初想像していたライフイベントもその通りになるとは限りませんし、想像していたより費用がかかるということもよくある話です。
そういったことを適宜ライフプラン表に反映して微修正を加えていくことで、現実的で信頼性の高いライフプランが出来上がってきます。シミュレーションサイトでは、そんなメンテナンスは不可能です。
自分でカスタマイズしやすいようにExcelで作っておくことをお勧めします。
年間収支表の入力方法の解説
年間収支表の作成方法と概要をご説明します。
入力項目は大きく「Ⅰ.収入」」「Ⅱ.支出」「Ⅲ.貯蓄」に分かれます。
それぞれ必ず発生する費目を網羅していますけれど、人によっては発生しない場合のある費目(例えばクレジットカード年会費など)は省略しています。足りない費目がありましたら行を追加して、ご家族の分すべて入力なさってください。
H列の橙色で網掛けしているセルに、年額で費用を入力してください。正確な金額が分からない場合は、おおよその金額で結構です。年額が分からない場合は、G列に月額を入力してから12倍していただければと思います。
入力し終わると、H64セルに当年貯蓄合計が算出されます。もし当年貯蓄合計の金額が現実とかけ離れているようでしたら、どこかで過不足がありますので極力現実に近づくよう修正なさってください。
ただし、最初はそれほど正確でなくてもザックリと分かれば問題ありません。
入力項目・費目の説明
各入力項目・費目は以下のとおりです。
- 給与収入
源泉徴収票に記載されている支払金額を入力ください。いわゆる税金等が引かれる前の総支給額です。 - その他の収入
特にお子さんのいらっしゃるご家庭は児童手当が支給されていることと思います。その他にも収入源があれば追加記入ください。 - 固定費
毎月固定的に発生する費目を入力します。もし不足する費目があれば行を追加してください。その際に、どの分類に組み入れるべきか悩まれるようでしたら、「固定費>特別費>生活費」の順に考えるとよろしいと思います。
費目:情報、住居費、保険、社会保険料、税金、教育費、学外活動費 - 生活費
日常的に発生する費用がこちらに該当します。
費目:食費、雑費、外食、日用品、交通費、ガソリン代、医療費、小遣い(交際費、趣味等)、被服費 - 特別費
毎月定常的に発生することのない一時的な費用がこちらに該当します。
費目:車購入・車検、旅行、入院代、介護代、家財(家電・家具)、お正月、ゴールデンウイーク、夏休み、年末
家計管理は資産形成の第一歩です
家計管理が資産形成の第一歩です。ぜひ年間収支表を作成なさっていただければと思います。
下表をご覧ください。金融庁が定義する「最低限に身に着けるべき金融リテラシー」です。
分野 | 項目 |
1.家計管理 | 1)適切な収支管理 |
2.生活設計 | 2)ライフプランの明確化及びライフプランを踏まえた資金の確保の必要性の理解 |
3.金融知識及び金融経済事情の理解と適切な金融商品の利用選択 | 3)契約にかかる基本的な姿勢の習慣化 |
4)情報の入手先や契約の相手方である業者が信頼できる者であるかどうかの確認の習慣化 | |
5)インターネット取引は利便性が高い一方、対面取引の場合とは異なる注意点があることの理解 | |
6)金融経済教育において基礎となる重要な事項(金利(単利、複利)、インフレ、デフレ、為替、リスク・リターン等)や金融経済情勢に応じた金融商品の利用選択についての理解 | |
7)取引の実質的なコスト(価格)について把握することの重要性の理解 | |
8)自分にとって保険でカバーすべき事象(死亡・疾病・火災等)が何かの理解 | |
9)カバーすべき事象発現時の経済的保障の必要額の理解 | |
10)住宅ローンを組む際の留意点の理解 | |
11)無計画・無謀なカードローン等やクレジットカードの利用を行わないことの習慣化 | |
12)人によってリスク許容度は異なるが、仮により高いリターンを得ようとする場合には、より高いリスクを伴うことの理解 | |
13)資産形成における分散(運用資産の分散・投資時期の分散)の効果の理解 | |
14)資産形成における長期運用の効果の理解 | |
4.外部の知見の適切な活用 | 15)金融商品を利用するにあたり、外部の知見を適切に活用する必要性の理解 |
<出所>金融庁 「金融経済教育研究会」平成25年4月30日研究会報告書より
第一に適切な収支管理とありますね。これから将来に備えて資産形成していくための出発点が、まさに家計簿をつけることで月々の収支を管理し、年間収支表によって年間収支を把握することになります。
第二に生活設計とありますね。家計管理することがライフプラン作成の土台となります。
普段家計簿をつけていないからといって諦める必要はありません。当ページで提供している年間収支表テンプレートを使えば、大よその収支を把握することが可能です。まずは年間収支表を作成しましょう。
おしまいに
ちなみに、僕は家計簿ツールはマネーフォワードを使っています。有料サービスですけれど、これに勝る家計簿管理ツールは今のところないように思いますね。僅かなコストで家計管理がグッと楽になりますのでお勧めです。
次回はライフプラン表のテンプレートを提供したいと思います。
こんな記事も書いてます。
ライフプラン表を作成するためには、ご自身のライフスタイルを考えていただく必要があります。以下の記事をご参考になさってください。
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