エヌビディア決算発表で株価上昇│【NVDA】NVIDIA2019年度第4四半期決算を読み解く

投稿日:2019年2月19日 更新日:

ゆう(@yu_kabu_life)です。

<今回は決算内容を詳しく見ていきます(前回は速報です)>

2月14日、エヌビディアは2019年度第4四半期の決算を発表しました。

決算内容は悪かったです。ところが、2月14日大引け後の時間外取引では一時+7.83%高と急騰しました。その後、上げ幅を縮小しましたが、2月15日の終値ベースでも+1.8%高(157.33ドル)と株価は上昇しました。

僕は実際にエヌビディア株を150万円分ほど保有しています。そんな僕からエヌビディアの2019年度第4四半期の決算内容をお伝えします。

それでは、以下ご覧ください。

【NVDA】エヌビディア(NVIDIA)の基本情報

  • 決算発表日:2019年2月14日
  • 決算期:2019年度第4四半期
  • セクター:情報技術
  • ティッカーシンボル:NVDA
  • 企業名:エヌビディア(NVIDIA)
  • 本社:カリフォルニア州
  • 従業員:<18.1>11,528名
  • 創業:1993年
  • 上場:1999年1月
  • 上場市場:NasdaqGS
  • 決算月:1月
  • S&P格付:BBB+
  • 時価総額:<2019.2.13>932.3億ドル
  • 予想配当利回り:0.42%
  • 企業概要:コンピュータのグラフィックス処理のGPU世界大手。GeForce、Tegraが主力、並列計算処理が得意。ターゲット領域は「ゲーミング」「ビジュアル」「データセンター」「自動運転」「OEM・知財」。

エヌビディア決算:売上高×、EPS○、ガイダンス×

下表は2019年度第4四半期決算のアナリスト予想と結果をまとめたものです。

【売上高】

  • 2019年度4Qの結果は、予想23.2億ドルに対して、22.05億ドルでした。
  • 2019年度通期の結果は、予想118.3億ドルに対して、117.16億ドルでした。
  • 2019年度1Qガイダンスは、予想24.1億ドルに対して、21.56~22.44億ドルが提示されました。

【EPS】

  • 2019年度4Qの結果は、予想0.75ドルに対して、0.8ドルでした。

今回の決算で、2020年度の売上高は横ばいかやや減収を見込んでいることが提示されました。

エヌビディアは先月1月28日、2019年度第4四半期の売上高ガイダンスを当初27億ドルから22億ドルへと大幅に下方修正していました。

ガイダンス引き下げを受けて1月28日の終値ベースで-13.8%安(131.6)と暴落しましたが、その後は2月13日終値では-4.1%安(153.52)まで持ち直していました。

エヌビディア決算:売上高は前年-24.3%×、EPSは前年-53.5%×

下表は売上高とEPSの前期比・前年比です。

【売上高】

  • 2019年度4Qの前期比は、前期31.81億ドルに対して、69.3%でした。
  • 2019年度4Qの前年同期比は、前年同期29.11億ドルに対して、75.7%でした。

【EPS】

  • 2019年度4Qの前期比は、前期1.84ドルに対して、43.5%でした。
  • 2019年度4Qの前年同期比は、前年同期1.72億ドルに対して、46.5%でした。

売上高、EPSともに対前年成長率が大幅なマイナスに落ち込みました。これまで高い利益率を誇っていたEPSは一気に半減してしまいました。一見するとショッキングな結果でしょう。

この業績はどのように評価すれば良いのでしょうか?

では、下図をご覧ください。2016年度4Qから2019年度4Qまでの売上高とEPSの四半期推移をまとめたものです。

「売上高は2018年度2Qと同水準」「EPSは2018年度1Qと同水準」であることが分かります。

では、次に株価の推移を見てみましょう。

エヌビディア決算:決算発表を受けて株価上昇

以下のチャートはNVDAの直近の株価推移です。

決算発表の前に三尊底を形成していたことが分かります。1つ目の谷を越えて下値を探りに行きましたけれど、三つ目の谷が最安値を更新できていませんので、上昇圧力が優位になりつつあった状況です。

そして、決算発表を受けて上昇していますので、いったん底打ちして落ち着きを取り戻したと見て良さそうです。

では、もう少し前まで遡って2017年以降のチャートを見てみます。以下のチャートをご覧ください。

こうしてみると、2018年度2Q(2017年7月期)の株価でレンジ相場を形成していることが分かります。これは先ほど「売上高は2018年度2Qと同水準」「EPSは2018年度1Qと同水準」であることを確認したことと符合しています。つまり市場はエヌビディアの企業価値を2018年2Q水準と評価しているということです。

直近のチャートだけで判断しようとすると三尊底から上値を試しに行く展開に見えますけれど、今年度は増収が見込まれていないことを踏まえれば現在株価は適正レンジです。上昇圧力は限定的だと考えられます。

エヌビディアから提示された通りの業績見通しであれば、目先の株価は上図のレンジを中心とした攻防になりそうです。レンジを超えて上方向に突き抜けられるか、下値を試しにいくかどうか、今後の業績動向にかかっていると思います。

・・・

前回の3Q決算では高値から底値まで実に-56.1%の大暴落を演じました。多くの投資家が恐怖の中で投げ売りし、また多くの投資家がエヌビディアのブームは終わったと批判を繰り返しました。

果たして、本当にエヌビディアは終わったのでしょうか?

いいえ、そんなことはありません。

これまで見たデータから、高度成長を続ける未来を先取りしていた株価が、下方修正後の業績に見合った適正価格に収束しているということが分かりました。市場は過度な期待もしていなければ、過度な悲観もしていません。妥当な評価を下しています。

NVDA決算:セグメント別ではゲーミング大幅減×、データセンター拡大○

NVDAの業績をセグメント別に分解して見ていきます。

NVDAのセグメント構成

上図は2019年4Qのセグメント構成です。ゲーミング部門が43.3%(9.54億ドル)と一番大きく、次いで2番目はデータセンター部門の30.8%(6.79億ドル)です。データセンター部門の存在感が拡大しました。セグメント構成の景色がガラッと変わってきました。

これはゲーミング部門の売上が急減したこともありますけれど、それ以上にデータセンター部門の売上が順調に拡大を続けているところに着目する必要があります。

それは以下のセグメント別の四半期売上推移を見ると一層顕著です。

セグメント別の売上高(四半期推移)

下図をご覧ください。2015年度1Q~2019年度4Qのセグメント別売上高の四半期推移をまとめたものです。

  • ゲーミングの前年比は、前年17.39億ドルに対して、-45.1%の9.54億ドルでした。
  • ビジュアルの前年比は、前年2.54億ドルに対して、+15.4%の2.93億ドルでした。
  • データセンターの前年比は、前年6.06億ドルに対して、+12.0%の6.79億ドルでした。
  • 自動運転の前年比は、前年1.32億ドルに対して、+23.5%の1.63億ドルでした。
  • OEM・知財の前年比は、前年1.8億ドルに対して、-35.6%の1.16億ドルでした。

同水準の売上高だった2017年度4Q(21.73億ドル)と2019年4Q(22.05億ドル)を比較してみると分かる通り、ゲーミング部門への依存度が高かった2017年度4Qから、データセンター部門とゲーミング部門の2本柱へとセグメントポートフォリオが改善したことが分かります。

では、下図をご覧ください。セグメント別ごとに売上高の四半期推移を視覚的に捉えてみます。

ゲーミング部門が急減速したことと対照的に、他部門の売上高は堅調もしくは若干減速程度であることが分かります。これはゲーミング部門の一人負けとも言っても差し支えない状況です。

そして特筆すべきは、データセンター部門が2017年度4Q対比で229%成長と大幅に拡大している点です。

下図は対前年成長率の推移を示しています。

データセンターも対前年成長率ベースで大幅減速していますけれど、それでもまだ+12%のプラス成長に留まっています。

  • ゲーミング部門一人負けの意味するところは何でしょうか?
  • データセンターの底堅さは何故でしょうか?

その答えを次章以降でもう少し探ってみます。

NVDA決算:エリア別では、アジア急減速?米国堅調?

NVDAの業績をエリア別に見ていきます。

NVDAのエリア別構成(2019年度3Q時点)

まだ2019年度4Qのエリア別売上高のデータが開示されていませんので、2019年度3Qのデータをもとに作成しています。

前期3Qは、台湾、その他アジア、中国で売上高全体の約70%を占めるものになっていました。この景色が4Qでどのように変化したか注目されます。

地域別では、アジア弱し、米国強し(2019年度3Q時点)

下図をご覧ください。地域別の対前年売上成長率の推移をまとめたものです。

  • 台湾の前年比は、前年8.64億ドルに対して、+7.5%の9.29億ドルでした。
  • その他アジアの前年比は、前年6.12億ドルに対して、+21.2%の7.42億ドルでした。
  • 中国の前年比は、前年5.15億ドルに対して、+36.7%の7.04億ドルでした。
  • 米国の前年比は、前年2.63億ドルに対して、+54.8%の4.07億ドルでした。
  • ヨーロッパの前年比は、前年1.95億ドルに対して、+17.9%の2.3億ドルでした。
  • その他アメリカの前年比は、前年1.87億ドルに対して、-9.6%の1.69億ドルでした。

ご覧のとおり、前期3Q時点の対前年成長率は、アジア各地域の減速が目立ったのに対して、米国の堅調さが際立っています。

アジアといえば、今年に入ってから米中貿易戦争によって中国経済減速が明らかにきたことが記憶に新しいです。加えて、昨年は中国当局によって中国ゲーム大手テンセントの新規ゲーム認可が規制されていました。

このことから「ゲーミング部門大幅減収=中国を中心としたゲーミング向け大幅減収」という図式が推測できます。

データセンターシェアは、米国が40%で1位

下図をご覧ください。2019年1月に発表された世界におけるデータセンターの設置数シェアを示したものです。

データセンターの総数は2018年末までに430センターまでに達しました。依然として米国が40%と世界1位であり大きな市場規模を誇ります。次いで2位の中国でも8%と市場規模が小さいことが分かります。

加えてデータセンターの設置面積が最も広いのは、アマゾン、マイクロソフト、グーグル、IBM、何れも米国企業です。

これまでの情報を軽くまとめます。

  • セグメント別では、「ゲーミング部門の一人負け」「データセンター成長拡大」
  • エリア別では、「中国含むアジア弱し」「米国強し」
  • データセンターシェアは、「中国小さい」「米国大きい」

これらのことから以下のような大局観が言えそうです。

米中貿易戦争の結果は米国勝利の様相。中国経済減速の顕在化とともに中国需要が低迷。中国はゲーミング部門最大の収益源であったため売上は激減し、マイナス成長転落した。中国需要減とヨーロッパ減速も相まって世界的に設備投資が減速し、データセンター売上も失速した。しかし、データセンター主戦場の米国経済は強く、減速しても成長は続いている。

エヌビディアから提示された「2020年度売上は横ばいかやや減収」という見通しは、米中貿易摩擦がこれ以上悪化しない前提の見通しではないかと推察されます。

しかし、個人的には米国がもう一段中国を追い込みにかかる可能性を排除していません。残る2000億ドルに関税が課されれば中国経済の更なる悪化は必至ですので、もう一段の減収シナリオは存在すると考えています。

もちろん、首尾よく中国が公正に開かれた市場を開放すれば、これまで以上の収益が見込まれますので、それを願わずにはいられませんけれど。

ファンダメンタルズ確認 ~過去10年の財務諸表から~

2010年度~2019年度の財務諸表から収益性と財務状況を確認していきます。

通期では悪くない売上高・営業キャッシュフロー・純利益

ジェンスン・ファン最高経営責任者(CEO)は、「過去最高を記録した1年だったが、終わり方は残念だった」と振り返りました。

3Q、4Qに減収となりましたけれど、確かに通期でみると悪くありませんね。減速していますけれど十分な業績でした。これから2020年度どう推移していくか注目です。

攻めの投資、手元には潤沢なキャッシュ

2019年度も投資キャッシュフローは6億ドル、営業キャッシュフローは前年より2.4億ドル増の37.4億ドルとなりました。フリーキャッシュフローは31.4億ドルに増加しています。

PERは21.7倍と買い頃の水準に

PERは2018年度51.0倍から2019年度21.7倍と大幅に下がりました。これは2015年度以前の水準です。

【NVDA】エヌビディアの投資判断

米中貿易戦争の結果による「中国経済減速の影響を最も受けた企業の一つ」であり、「その他にアラはないのか?」と探し回った結果、ひとまず大きな問題はなさそうだ、という印象です。この状況は外部要因だと考えています。

エヌビディアの市場競争力が棄損した訳でもなければ、第四次産業革命の中心にいる将来が崩れた訳でもないと考えていますので、このまま約150万円分の株はホールドを続けます。

以下で記事にした前期3Q決算の投資判断は揺らいでいません。自身の投資判断の方向性は間違っていなかったことを確かめられた決算となりました。

【断崖絶壁】エヌビディア暴落、そのとき何を見たか【落ちてくるナイフ】

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2019年5月16日発表の決算については以下の記事をご覧ください。

エヌビディア決算で株価急騰するも反落│【NVDA】NVIDIA2020年度1Q決算

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