【資産構成比率編】│SPXLリスクコントロール・ポートフォリオ

2019年2月13日

ゆう(@yu_kabu_life)です。

「初心者でも簡単な株投資を知りたい」「S&P500を安定して上回りたい」←こんな人に参考になる記事です。

今回は「SPXLリスクコントロール・ポートフォリオ」の資産構成比率を調整することによって、どのようなリスク・リターンになるか検証していきたいと思います。

それでは、以下ご覧ください。

SPXLリスクコントロール・ポートフォリオとは

「SPXLリスクコントロール・ポートフォリオ」とは、安定してS&P500指数のリターンを上回りつつ、同時にSPXLよりもリスクを抑制することが可能なポートフォリオです。当ブログで考案し提唱しているポートフォリオになります。

僕は実際に2019年2月13日現在、69,511 ドル(約765万円)ほどを「SPXLリスクコントロール・ポートフォリオ」で運用しています。

当ポートフォリオは、月1回の資産チェックとリバランスだけの運用でインデックス投資を上回るハイリターンを期待できますので、株初心者の人でも取り組みやすいかなと思います。概要と運用方法については、以下の記事をご覧ください。

SPXLリスクコントロール・ポートフォリオ│SPXL投資の新しいカタチ

ゆう(@yu_kabu_life)です。 「安定してS&P500より大きなリターンを得たい」「SPXLはリターンも凄いけど値動きも激しくて不安」「SPXLのリスクとリターンを調整できれば良いの ...

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メモ

SPXL(DirexionデイリーS&P500ブル3倍 ETF)とは、米国市場の主要指数であるS&P500指数の日々の値動きの300%のパフォーマンスとなる投資成果を目指したレバレッジETFです。

3パターンのポートフォリオでリスク・リターンを検証

SPXLリスクコントロール・ポートフォリオは、SPXLの割合を増やせばハイリスク・ハイリターンに、キャッシュの割合を増やせばローリスク・ローリターンになるという具合に、SPXLとキャッシュ(現金)の割合を調節することでリスク・リターンをコントロールすることが可能です。

今回は「リスク小」「リスク中」「リスク大」の3パターンに分けて、割合を調節した場合にどのようなリスク・リターンが見込めるのか考察していきたいと思います。

リスク小(SPXL30%:キャッシュ70%)

リスク小は、SPXLの割合を30%と小さめに、キャッシュの割合を70%と大きめにして、価格変動リスクを抑えることに主眼を置いたパターンです。

リスク中(SPXL50%:キャッシュ50%)

リスク中は、SPXLとキャッシュの割合を均等にしたリスクとリターンのバランスに優れた構成比率です。当ブログの推奨する構成比率でもあります。

リスク大(SPXL70%:キャッシュ30%)

リスク大は、SPXLの割合を70%と大きめに、キャッシュの割合を30%と小さめにして、ハイリターンを目指すことに重きをおく構成比率です。

シミュレーションの前提条件

当ポートフォリオのリバランス実施要領に基づいて売買を行った場合にどうなるか、実際の過去の株価データを元にシミュレーションします。

リバランスの実施要領の説明は割愛させていただきます。ご存知ない場合は、こちらの記事「SPXLリスクコントロール・ポートフォリオ│SPXL投資の新しいカタチ」で説明していますので、よろしければご覧ください。

シミュレーションの前提

・SPXLリスクコントロール・ポートフォリオは、開始時点でSPXLとキャッシュを合わせて2万ドルとする

・比較対象はS&P500指数に連動するIVVを採用

・IVVとSPXLのチャートは開始時点で各2万ドルづつとする

・毎月の最終営業日に終値でリバランスする

・毎月月末の終値でリバランスする

・SPXL購入時は、株数の小数点以下を切り捨てた株数で購入する

・売却時の譲渡益に対して20.315%の税金をキャッシュから減算する

・売買手数料はSBI証券の基準に準じる

・SPXL購入時の売買手数料は平均取得単価に含まれる

・SPXLは配当実績が少ないため配当金は出ないものとする

・SPXL設定前の2008年11月4日以前の株価はS&P500から近似値を求めて算出する
※近似値の確からしさは以下記事で解説しています
SPXL長期保有のすすめ│暴落チャートから適切な投資行動を解説

ちなみに、お手軽にシミュレーションできるサイトもあるのですけれど、本当に計算が合ってるのか検算してみると間違っていたりすることが往々にしてあるので、僕はなるべく自分でExcelを作ってシミュレーションするようにしてます。

上昇相場のシミュレーション結果(2012年~2014年)

下図をご覧ください。直近で比較的長く上昇相場が続いた2012年1月~2014年12月末のシミュレーション結果です。

チャートを見てみると、SPXLの割合が最も大きい「リスク大」のポートフォリオが一番リターンが良いことが分かります。次いで2番目は「リスク中」でした。上昇相場ではS&P500ブル3倍であるSPXLの濃度が高い方がリターンが良いのは当たり前の話ですね。

 

少し意外だったのは「リスク小」です。SPXL30%の割合だとIVVの方がリターンが優れている結果になりました。SPXLを40%にすると、リスク中とIVVの中間くらいになりそうです。

ただし、当ポートフォリオはリバランスによる売買によって平均取得単価を押し下げていたり、税金を先払いしていますので、チャートの見た目よりも全株売却時のリターンはもう少し良くなることに留意が必要です。

全株売却時のリターンは以下の通りです。

下落相場のシミュレーション結果(2008年~2012年)

では下落相場ではどうでしょうか。最悪のケースを想定して100年に1度の大暴落と言われるリーマンショック直前の高値からシミュレーションしました。下図ご覧ください。

赤丸で囲った①の部分では、「リスク大・中・小」全てのポートフォリオでSPXLより最大ドローダウンを抑制できています。IVVと「リスク小」は、ほぼ同等です。具体的な数値は以下の通りです。

①最大ドローダウン

  • -51.6%:リスク小
  • -52.9%:IVV
  • -71.4%:リスク中
  • -83.4%:リスク大
  • -93.7%:SPXL

次に底値から回復に向かっている②の部分を見てみます。

「リスク大・中・小」全てのポートフォリオでIVVとSPXLを上回る回復を見せています。矢印の角度を見て分かる通り、「リスク小」の回復速度が速いです。

過去11年のシミュレーション結果(2008年~2019年)

では、期間を2019年2月8日時点まで広げてみます。下図をご覧ください。

いち早く元本を回復しているのは「リスク小」でしたが、その後の上昇相場でリターンが芳しくありません。

「リスク中」はドローダウン・回復の早さ・上昇相場のリターンともにバランスが良いです。

「リスク大」はリターンが優れているものの、ドローダウンの深さと期間が大きいのが個人的には気になります。

2019年2月8日終値で全株売却した場合のリターンは下表のようになります。

まとめ

それぞれの順位をまとめると以下の通りです。

個人的には「リスク大」のドローダウンは少し大きいように感じますし、「リスク小」はあまり効率的ではないように思いますので、やはり最もバランスに優れているのは「リスク中」を推奨したいと思います。

今回はSPXLの資産配分を30%と70%でシミュレーションしましたけれど、コントロールするとしたら、40%~60%の間で調節する程度が丁度良いのではないかと感じます。

こんな記事も書いてます。

以下の記事では、実際に僕が2018年1月24日から1年間当ポートフォリオを運用した実績をご紹介しています。

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