SPXLリスクコントロール・ポートフォリオ│SPXL投資の新しいカタチ

投稿日:2019年1月13日 更新日:

ゆうです。

「安定してS&P500より大きなリターンを得たい」「SPXLはリターンも凄いけど値動きも激しくて不安」「SPXLのリスクとリターンを調整できれば良いのに・・」←こんな人に参考になる記事です。

記事の内容です。

  • SPXLはS&P500のブル3倍ETF
  • SPXL購入は「長期保有」を推奨します!
  • SPXLのリターン凄い→積立投資で億万長者になれる?
  • SPXLリスクコントロール・ポートフォリオ
  • 上昇相場でS&P500のリターンを上回る
  • 下落相場ではリスクを抑制する、尚且つ回復を早める
  • 最大の敵は税金→リバランスの罠
  • APPENDIX

僕は実際に2019年1月現在、894株、元本にして40188米ドルほど保有しています。そんな僕からSPXL投資の新しいカタチ「SPXLリスクコントロール・ポートフォリオ」を、ご紹介します。

それでは、以下ご覧ください。

SPXLはS&P500のブル3倍ETF

SPXL(DirexionデイリーS&P500ブル3倍 ETF)とは、米国市場の主要指数であるS&P500指数の日々の値動きの300%のパフォーマンスとなる投資成果を目指したレバレッジETFです。

  • 設定日:2008月11月5日
  • 経費率:0.95%

SPXLはSBI証券マネックス証券などの大手証券会社で購入することができます。お子さんがいらっしゃればジュニアNISA枠で購入することもできます。ジュニアNISAで外国株を購入できるのはSBI証券だけです。

SPXL購入は「長期保有」を推奨します!

当ブログでは、SPXLへの投資は「長期保有」を推奨しています。

SPXLはS&P500指数の3倍の値動きをしますので、何らかの市場不安や経済ショックが起きると比較的簡単に暴落します。よって、短期投資では比較的簡単に大損します。少なくとも2年、できれば10年以上の保有期間で投資されることをお勧めします。ギャンブルしたいのでもなければ短期投資は控えた方が賢明です。

SPXLの保有期間に関しては、以下の考察をご覧ください。

>>SPXL長期保有のすすめ│暴落チャートから適切な投資行動を解説

>>まだSPXLは長期保有に向かないとか言ってるの?S&P500ブル3倍ETF

SPXLのリターン凄い→積立投資で億万長者になれる?

SPXL株価推移(2008/11/5~2019/1/10)

S&P500という高確率で上昇し続けることが見込まれる指数に連動したレバレッジETFでありながら、設定来の10年2カ月で年率23.6%という驚愕のハイパフォーマンスを叩き出しています。

株価は設定来で8.5倍まで成長しており、10年前に100万円投資していれば約850万円にもなっている計算です。仮に今後10年間も同じパフォーマンスが継続するとしたら、850万円の8.5倍で7200万円以上ということになります。

下図をご覧ください。年率23.6%というパフォーマンスは、下図のように初期金額100万円に毎月1万円を積立投資するだけで、20年後には1億円を超える計算になります。

・・・と、このようにSPXLへ投資するだけで億万長者になれるという主張が散見されます。

はてな

本当にSPXLへ積立投資するだけで億万長者になれるでしょうか?

結論から申し上げますと、現実はそんなに甘くありません。

下図をご覧ください。2018年のSPXL株価推移のチャートです。

SPXL株価推移(2018/1/2~2018/12/31)

最近2~3週間前まで「直近高値からー50%安を超える大暴落」が起きていました。仮に1000万円投資していたら500万円が吹き飛ぶということです。実際にネットやブログでSPXLを損切りする光景が多く見受けられました。

チャートの左を見てみると、2018年2月にも崖のような暴落が発生していたことが分かると思います。このように、実際の値動きは何度もジェットコースターを繰り返しながら何とか上値を切り上げていくのです。

SPXLに大金を投じて保有し続けるには相当のリスク許容度が必要になりますので、SPXL積立投資で億万長者になれると聞いて何となく積み立てているようであれば、すぐにジェットコースターに振り落とされてしまう可能性が高いです。

付け加えると、SPXLはリーマンショック以降に設定されていますので、設定来のリターンが高く見えるのは当然のことです。SPXL設定前に高値を付けた2008月1月2日の推定SPXL株価を算出してみると$19.41でした。2019年1月10日時点の株価は$36.23ですので、リーマンショック前の高値からのパフォーマンスは186%(約1.9倍)です。これでは億万長者になれません。

ポイント

SPXL積立投資するだけで億万長者という甘い幻想は捨てて、現実的に実現可能な投資を考えるべきでしょう。

SPXLリスクコントロール・ポートフォリオ

下図をご覧ください。SPXLとキャッシュ(現金)を50%:50%の割合で構成するポートフォリオです。これから、当ポートフォリオをSPXLリスクコントロール・ポートフォリオと呼ぶことにします。

当ポートフォリオを運用することによって、S&P500指数よりも高いリターンを得ながら、SPXLよりも価格変動リスクを抑制することが可能になります。

当ポートフォリオの主な利点は以下のとおりです。

ポイント

  1. S&P500よりハイリターン、SPXLよりローリスク
  2. リバランスの対抗資産が最も安全な金融資産であるキャッシュのため確実にリスクをコントロールできる
  3. リバランス実施要領が簡単なので誰でもできる
  4. 誰でも「安く買って高く売る」ことが可能
  5. コツコツと含み益を利益確定して現金に換えていくため安心感がある
  6. SPXL購入時も予め決めた資金枠でのリバランスになるため追加資金が必要ない
  7. SPXLとキャッシュの割合を調整すればリスクとリターンのコントロールが可能

では、当ポートフォリオのリバランス方法をご説明します。

リバランスの対抗とする金融資産について

リバランスの対抗とする金融資産については、株式と負の相関性をもつ債権等にすることも思いつくかと思いますけれど、お勧めしません。現実の値動きは、SPXLと同時に価格下落してリスクを拡大することがしばしばあるためです。

リスクをコントロールするためにリバランスの対抗には、最も安全な金融資産であるキャッシュを推奨します。

以下の記事でSPXLと債権の相関性について触れていますので、興味のある方はご覧ください。

【米国株投資ブログ】2018年の振り返り

SPXLとキャッシュの割合について

SPXLとキャッシュの割合は最もリスクとリターンのバランスに優れている「50%:50%」を推奨します。後述するシミュレーションは「50%:50%」のポートフォリオで検証しています。

SPXLとキャッシュの割合を変動させることでリスクとリターンを調整することも可能です。SPXLの割合を増やせばハイリスク・ハイリターンになりますし、キャッシュの割合を増やせばローリスク・ローリターンになります。

リバランスの頻度と条件

実際に資産運用しているとSPXLとキャッシュの割合が変動していきますので、定期的にリバランスを行います。

リバランスの頻度は1ヵ月に1回を推奨します。SPXLはボラティリティが大きいので、3ヵ月ごとのリバランスではリスクを適切にコントロールできないケースが発生するからです。

ただし、リバランスは「実施条件」を満たす場合のみ実施することに注意が必要です。「実施条件」を満たさない場合はリバランスしません。下図をご覧ください。

実施条件①②「売買金額が$400以上であること」は特に問題なく理解いただけるかと思います。手数料負けしないための条件ですので、基準値を多少アレンジしても問題ありません。

特に実施条件③「売却単価が平均取得単価以上であること」がポイントとなります。これは余計な税金を支払わないようにするための対策であり、同時に売却単価を押し上げるための施策です。税金によるリターン押し下げ効果については後述します。

それでは、実際に過去10年間SPXLリスクコントロール・ポートフォリオを運用した場合に、どのようなリターンとなるかシミュレーションした結果について解説していきます。

シミュレーションに当たっては、実際に過去にリバランスした場合の状態を再現するように以下を考慮してあります。

シミュレーションの前提

  • SPXLリスクコントロール・ポートフォリオは、開始時点でSPXLとキャッシュが各1万ドルづつとする
  • 比較対象はS&P500指数に連動するIVVを採用
  • IVVとSPXLのチャートは開始時点で各2万ドルづつとする
  • 毎月の最終営業日に終値でリバランスする
  • 実施条件に合致しない場合はリバランスしない
  • SPXL購入時は、株数の小数点以下を切り捨てた株数で購入する
  • 売却時の譲渡益に対して20.315%の税金をキャッシュから減算する
  • 売買手数料はSBI証券の基準に準じる
  • SPXL購入時の売買手数料は平均取得単価に含まれる
  • SPXLは配当実績が少ないため配当金は出ないものとする
  • 実際の過去の株価推移データを用いてシミュレーションする
  • SPXL設定前の2008/11/4以前の株価はS&P500から近似値を求めて算出する
    ※近似値の確からしさは以下記事で解説しています
    SPXL長期保有のすすめ│暴落チャートから適切な投資行動を解説

上昇相場でS&P500のリターンを上回る

下図をご覧ください。2012年1月3日に各2万ドルづつ投資した場合のシミュレーション結果です。

シミュレーション期間(2012/1/3~2019/1/10)

チャート上でも明らかにIVVを上回るパフォーマンスを発揮していることが分かります。

ただし、SPXLリスクコントロール・ポートフォリオはリバランスによって平均取得単価が上昇していますので、全株売却時に税金が少ないため最終的なパフォーマンスはもっと上がるということに留意が必要です。

下図のように、全株売却時の最終損益を計算すると、IVVを60%(1万2000ドル)上回るパフォーマンスとなっていることが分かります。

ポイント

このようにSPXLリスクコントロール・ポートフォリオは、上昇相場においてS&P500指数を上回るリターンを発揮します。

下落相場ではリスクを抑制する、尚且つ回復を早める

下図をご覧ください。最悪のケースを想定して、100年に一度の大暴落と言われるリーマンショックの直近高値をつけた2008年1月3日に各2万ドルづつ投資した場合のシミュレーション結果です。

上図チャートで①の部分を見ると、SPXLよりも最大ドローダウンを抑制できていることが分かります。具体的な数値は以下のとおりです。

①最大ドローダウン

  • -53.3%:IVV
  • -71.4%:SPXLリスクコントロール・ポートフォリオ
  • -93.7%:SPXL

次に底値から回復に向かっている②の部分を見てみます。矢印で示したように、SPXLリスクコントロール・ポートフォリオが一番急角度で回復していることが分かるかと思います。

では、期間を2019年1月10日時点まで広げてみると、一見して当ポートフォリオのリスク・リターンの優位性が分かると思います。

下図のように、全株売却時の最終損益を計算すると、最も優れたパフォーマンスとなっていることが分かります。

ポイント

このようにSPXLリスクコントロール・ポートフォリオは、下落相場ではリスク(ドローダウン)を効果的に抑制して、回復期でも優れたパフォーマンスを発揮します。

最大の敵は税金→リバランスの罠

リバランスの実施条件③「売却単価が平均取得単価以上であること」は、税金対策であり、同時に売却単価を押し上げるための施策です。

株式を売買した時に発生した損失は、最長3年間損失を繰越して翌年以後の譲渡益から控除できる制度がありますけれど、3年以内に損失を譲渡益で相殺できないと余計に税金を支払うことなるため、大きくリターンを押し下げる要因となります。

下図をご覧ください。実施条件③の有無によるパフォーマンスの違いを示しています。

一見して分かるほど大きくパフォーマンスに差が発生することがお分かりいただけるかと思います。

ポイント

リバランス実施条件③は当ポートフォリオの優位性を保つ重要な要素になります。

APPENDIX

シミュレーションに使ったLOWデータのままで恐縮ですけれど、リバランスのイメージまでに参考にしていただければと思います。リバランスの列を見ていただいて、黒字がSPXL購入、赤字がSPXL売却になります。

おしまいに

当ポートフォリオは、僕が2018年、実際に運用してみた結果を踏まえてブラッシュアップしたものです。2018年の運用実績は今度の機会にお見せできればと思います。

また、あくまで個人的に考案したポートフォリオのご紹介になります。万が一、当ポートフォリオを採用されて損失を被った場合でも責任をとることはできませんので予めご了承ください。

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