SPXLチャート解説│過去の暴落チャートから適切な投資行動を解説

投稿日:2018年12月23日 更新日:

ゆう(@yu_kabu_life)です。

「SPXLが暴落して胃が痛い」「売却すべき?」「長期投資して良いの?」←こんな人に参考になる記事です。

僕は実際に2019年1月29日現在、69,511 ドル(約765万円)ほどを「SPXLリスクコントロール・ポートフォリオ」で運用しています。その僕からSPXL暴落で焦らなくても大丈夫ですよ、ということをお伝えします。

それでは、以下ご覧ください。

SPXLは長期保有に向いている?

米国株ETFの雄であるSPXLをご存知でしょうか?

SPXLとは

SPXL(DirexionデイリーS&P500ブル3倍 ETF)とは、S&P500指数の300%のパフォーマンスとなる投資成果を目指したレバレッジETFです。設定日:2008/11/05、経費率:0.95%

はてな

さて、SPXLは長期保有に向いているのでしょうか?

先に結論から申し上げますと、SPXLの長期保有は大いにアリです。

下図をご覧ください。1802年に米国株市場へ1ドル投資した場合の超長期チャートです。

<引用元>「株式投資」ジェレミー・シーゲル教授著

米国株市場は過去200年以上に渡って右肩上がりで成長し続けていますので、今後も成長し続ける可能性が高いと考えられます。

S&P500指数は、米国株市場500社に連動しているETFです。今後も米国株市場が右肩上がりの成長を続けることを前提とすれば、SPXLも上がり続けることが約束されているようなものです。

以下の記事で、SPXLを長期保有した場合のリターンについて触れていますので、宜しければご覧ください。

まだSPXLは長期保有に向かないとか言ってるの?S&P500ブル3倍ETF

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SPXLチャート暴落!米中貿易摩擦やFRB利上げで

2018年12月22日現在、米中貿易摩擦の激化や英国のEU離脱騒動、連邦準備制度理事会(FRB)の追加利上げ等を巡って世界的に株安が広がっています。

下図をご覧ください。2018年9月20日につけた年初来高値を基準とした場合の騰落率を示したチャートです。(青線がSPXL、黒線がS&P500)

S&P500指数は直近高値から-17.5%安と弱気相場入りが間近に迫っており、S&P500指数に連動しているSPXLに至っては-46.0%安という大暴落になっています。レバレッジ否定派からは、「SPXL大暴落で大損」「長期強気相場が続いてリスクを取り過ぎでは?」といった批判が相次いでいます。

では、果たしてSPXLへの投資は失敗だったのでしょうか?

現在の暴落(-46.0%安)は、一体どの程度恐れるべきものなのでしょうか?

今後、どのような値動きが想定されるのでしょうか?

その答えを知るためには、過去の暴落からデータを客観的に分析する必要があります。

SPXLチャート考察!暴落に長期投資を学ぶ

2008年以降で世界的な暴落局面は3度ありました。

ポイント

①2015年のチャイナショック

②2011年の米国債ショック

③2008年のリーマンショック(100年に一度の大暴落)

それでは、過去の暴落局面におけるS&P500指数とSPXLのチャートを見てみます。

メモ

これからご紹介するチャートは、正しく情報を認識するために以下の同一条件で作成しています。

・「縦軸(リターン)と横軸(期間)」を同じスケール設定

・「切り取る期間」は「暴落が発生した年の1月」から「翌年の12月」までの2年間

・「暴落が発生した年の年初来高値」を基準とした騰落率となるようにチャートを作成

・青線がSPXL、黒線がS&P500

①2015年のチャイナショック

2015年8月、中華人民銀行による人民元相場の大幅切り下げに端を発して世界同時株安へと発展しました。

それでは、以下のチャートをご覧ください。

2015年5月21日につけた年初来高値から-39.6%安で底を打ち回復に転じています。2018年12月現在の暴落は-46.0%安ですので、約6%ほど小さい暴落でした。

この2年間という期間の中で「高値→底値→回復」と、回復まで果たしていることが分かります。この時も-39.6%安もの暴落を受けてSPXL投資は批判されましたけれど、何事もなかったかのように底値から約6ヵ月で元に戻ってしまいました。

②2011年の米国債ショック

2011年8月、米国債のデフォルト懸念が広がる中で、各付け会社のS&P社が米国債の格付けを「AAA」から「AA+」に格下げしたことに端を発して世界同時株安へと発展しました。

それでは、以下のチャートをご覧ください。

2011年4月29日につけた年初来高値から-53.8%安で底を打ち回復に転じています。2018年12月現在の暴落は-46.0%安ですので、約8%ほど大きい暴落でした。

同じく2年間の期間で「高値→底値→回復」と、回復まで果たしていることが分かります。-53.8%安という暴落は、まるで奈落の底まで落ちていく感覚を覚えるかもしれませんけれど、底値から約11ヵ月で元に戻ってしまったのです。

③2008年のリーマンショック(100年に一度の大暴落)

2008年9月、サブプライムローン危機により不良債権を抱えたリーマン・ブラザーズが経営破たんしたことに端を発して、後に100年に一度の大暴落と呼ばれることになる世界同時株安へと発展しました。

SPXL設定前のチャートをシミュレーションしました

SPXLは2008年11月5日に設定されたETFのため、2008年11月4日以前のチャートが存在しません。SPXL購入を検討される人にとって、リーマンショックのチャートが分からないことは大きな不安材料の一つでした。

今回チャートを作成するにあたっては、SPXLの株価が存在しない2008年1月2日~11月4日の期間を、S&P500の株価から近似値を求めてシミュレーションしました。

計算式:(SPXLの1日の値動き) = 2.902 * (S&P500の1日の値動き) + 0.00009876

<出所:Dr.Kernelの見た世界>

メモ

計算式はレバレッジETFの深い考察をされているブログ「Dr.Kernelの見た世界」から参考にさせていただきました。

では、実際のSPXL株価と、上記計算式を使って求めた株価でチャートを比較して、シミュレーションの正しらしさを確認してみます。

下のチャートをご覧ください。僅かな誤差はありますけれど、ほぼSPXL実績と重なりあっていることから、SPXLシミュレーションチャートの精度が高いことをお分かりいただけたかと思います。

リーマンショック前にSPXLが設定されていた場合のチャート

それでは、以下のチャートをご覧ください。

2008年1月3日につけた年初来高値から-93.7%安で底を打ち回復に転じています。2018年12月現在の暴落は-46.0%安ですので、2008年7月15日につけた-42.9%あたりのポジションにあたることになります。

100年に一度の大暴落では、2年間という期間では底値をつけることが精いっぱいで回復には至っていません。-93.7%安という大暴落は、ほぼ資金が溶けて無くなっている感覚に近いかもしれません。100万円が6万円位になっているということです。恐怖に支配されてしまえば底値に辿りつく前に狼狽売りしてしまうでしょう。

では、期間を2018年現在まで広げて、回復を果たすまでを追ってみます。下のチャートをご覧ください。

2014年7月2日に回復するまで、底値から5年4ヵ月の歳月を要しています。しかも、-50㋾%を回復するまでにも4年以上の歳月を費やしているのです。短期投資・中期投資でSPXLを購入した人は多大な損失を確定して撤退したことでしょう。

しかし逆に考えると、「100年に一度の大暴落が来る直前、最高値で購入してしまった歴史上最も不運な人でも、5年4ヵ月後には損失がチャラになった」ということが言えます。余剰資金でじっくりと長期保有した人は、損失を回復させてプラスリターンさえも得ることができています。

SPXLは3倍レバレッジETFだからといって、ギャンブルのように短期投資で儲けようとするものではないということです。この認識を誤ってSPXLに投資して損する人が後を絶ちません。最低でも2年、できれば10年以上の保有期間で投資されることをお勧めします。

SPXL暴落でホルダーの取るべき行動

では、私たちSPXLホルダーは、このー46.0%という大暴落の局面でどのように行動すべきでしょうか?

答えは「何もせずじっくりと長期保有すること」です。

以下のチャートをご覧ください。

現在の暴落がチャイナショック級や米国債ショック級に収まるのであれば、2019年中にも回復する可能性が考えられます。今回は米中貿易摩擦が解消の目途が見えていませんので、もしかすると、もう少し期間を要するかも知れませんね。

では、リーマンショック級の大暴落まで発展したらどうでしょうか。以下のチャートをご覧ください。

仮にリーマンショック級まで発展するとしたら、今は赤丸で示したあたりのポジションということになる可能性が考えられます。

はてな

皆さんは、回復するまでじっくり待てそうですか?待てなそうですか?

僕は待てそうです。

回復を待てそうにない人は、SPXLへの投資は避けた方が良いかもしれません。

SPXLへの投資は長期保有をオススメします。

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以下の記事で、安定してS&P500指数のリターンを上回りつつ、同時にSPXLよりもリスクを抑制することが可能なポートフォリオを紹介しています。「SPXLの大きな価格変動が少し怖い」「でもS&P500より大きなリターンを得たい」という人に参考になります。

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