逆イールドは破滅の前触れ?イールドカーブ・米国債の長短金利差とは

投稿日:2018年12月7日 更新日:

ゆう(@yu_kabu_life)です。

「国債の利回りってどうして変動するの?」「イールドカーブって?フラット化?」「イールドカーブの逆転って何?」「もう景気後退は間近なの?」←このような方に参考になる記事です。

記事の内容です。

  • 米国債の利回り変動要因とは
  • イールドカーブ(利回り曲線)とは
  • イールドカーブの逆転は破滅の前触れ?

米国株市場は12月4日、米中貿易交渉の進展に懐疑的な見方が広がったことに加え、米国債のイールドカーブ(長短金利差)が逆転して短期金利が長期金利を上回ったことから、米経済の景気後退への警戒感が強まり、大幅安に見舞われる結果となりました。

世界から絶賛注目されているイールドカーブとは何なのでしょうか?

それでは以下ご覧ください。

米国債の利回り変動要因とは

まずは、どのようにして「米国債の利回りが低下」し、「米国債の利回りが上昇」するのか、その仕組みを見ていきたいと思います。

メモ

債券は、国、地方公共団体、企業、または外国の政府や企業などが一時的に、広く一般の投資家からまとまった資金を調達することを目的として発行するものです。債券のうち国が発行するものが国債です。

そもそも債券相場というのは将来の予想に基づいて価格が形成されるものです。例えば、何らかの理由で「将来、債券の利回りが低下(価格が上昇)するだろう」と予想した投資家は「今のうちに債券を購入しておこう」といった具合に投資行動をとるのですね。

それでは、債券利回りを左右する変動要因を見ていきます。

金利

国債については、短期金利の動向は中央銀行の金融政策によって調整されます。近年、米国の中央銀行である連邦準備制度理事会(FRB)の金融引き締めにより、政策金利フェデラルファンズ・レート(FFレート)という短期金利を引き上げ続けているので、短期債の利回りが上がってきています。一方で、長期金利は相場によって変動します。投資家がリスクを取れない時は安全資産である国債が買われやすくなって利回りは低下するといった具合です。

ポイント

  • 短期金利はFRBの政策金利によって調整される
  • 長期金利は債券市場の相場動向に左右される
  • 市中金利が上昇すると債券利回りも上昇する(価格は下落)
  • 市中金利が低下すると債券利回りも低下する(価格は上昇)

景気

景気も債券利回りに影響を与えます。例えば、好況期は企業の利益が出ていますので設備投資が盛んとなり、銀行からの借り入れが増えます。銀行は貸出しが増大しますので貸出金利を引き上げます。また、個人は財布の紐が緩くなり消費が多くなり預金が減りますので、預貯金の金利を上げようとします。

ポイント

  • 好況期は債券利回りは上昇する(価格は低下)
  • 不況期は債券利回りは低下する(価格は上昇)

物価

物価も債券利回りに影響を与えます。極端な例ですが、4000万円のマンションをローンで買ったとします。その後インフレが起きて5000万円に値上がりしたら買った人は得したことになりますし、お金を貸した側は自分でマンション買っていれば良かったとガッカリします。このようにインフレの時は、物をもつ方が得で、お金を貸すのは損ということになります。債券をもつということは資金を貸し付けることですので、インフレの時は債券の魅力が薄れるという考えになるワケですね。

ポイント

  • インフレでは債券利回りは上昇する(価格は低下)
  • デフレでは債券利回りは低下する(価格は上昇)

イールドカーブ(利回り曲線)とは

イールドカーブ(利回り曲線)とは、債券の利回りを償還期限の短いものから長いものを並べて線でつなげたもののことです。

メモ

償還(しょうかん)とは

1ヵ月や3年など様々な返済期限の設定された債権の返済期限が来て、債券を出した側が買った側へ現金を渡すことを指します。

また、1ヵ月や3カ月など返済期間の短いものを短期債、10年など長いものを長期債と呼びます。例えば誰かに100万円を貸すことを考えたとき、1ヵ月貸すよりも10年貸す方が高い利回りを貰わないと貸してあげる気になりませんよね。なので、通常は長期債のほうが利回りが高いことが自然です。

実際に、「2016年12月1日」と「2018年12月3日」の米国債利回りをもとにイールドカーブを作ってみましたので下図ご覧ください。

2016年のイールドカーブは左側の短期債のほうが利回りが低く、右側の長期債になるほど利回りが高くなっていて、綺麗な右肩上がりの線になっています。一方で、2018年現在のイールドカーブは長短金利差がほとんどなくなってフラット化しています。そして今回注目となっている「3年と5年の利回りが逆転してしまう逆イールド」が発生していることが分かると思います。

イールドカーブの逆転は破滅の前触れ?

では、3年と5年の米国債利回りが逆転したからといって、直ちにリセッション入り(不況期に突入)するかというと、そうではありません。

歴史を振り返ると、過去の経験則から、2年債と10年債の利回りが逆転したあとにしばらくしてリセッション入りする可能性が高いということが分かっています。

下図は1980年代から「2年債と10年債の利回りの関係」を示したチャートです。リセッション入りの前に2年債と10年債の利回りが逆転しているのが分かります。

このため、逆イールドに関してはリセッションの先行指標として投資家や市場関係者から注目されていましたけれど、実際に3年債と5年債で利回りの逆転現象が発生したことから、「そろそろ2年債と10年債の逆転が発現するのではないか?」「そう遠くない未来にリセッション入りがやってくるのではないか?」というように危機感を高めています。こうした危機感から、12月4日の米国株市場の大幅下落に繋がったということですね。

逆イールドカーブ発生時の適切な投資行動

2019年3月22日、米国債10年-3ヶ月の逆イールドが発生しました。ついにリセッションかと株式市場は大きく動揺しました。

このような事態にあって個人投資家はどのような投資行動を選択すべきでしょうか?

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